君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

「私の名前で借りておいた。一週間ぐらいで返してもらえればいい」
「え?」
「読んでみたかったんじゃないか?」
「え、あ、はい」

思わず手に取ると、ずっしりと重かった。

表紙の可愛い動物たちが、夢の世界へおいでよと言ってくれているような、そんなわくわく感が芽生える。

「……ありがとうございます!」

ぎゅっと本を抱き締めると、私は思わず笑顔になって教授さんを見つめた。
教授さんは驚いたように一瞬目を見開いた。
けれども、すぐにまた表情を戻して、

「好奇心は大切だ。意欲は持ち続けなさい」

そう言い残して去っていた。

変わらず冷ややかな顔だったけれど、ほんの少しだけ微笑んでくれたように見えた。

これが、私と聡一朗さんの最初の出会いだった。