君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜




 そうして外国製の高級車で聡一朗さんが連れて行ってくれたのは、都内の高級店が並ぶ界隈だった。
 小娘の私など訪れたこともない場所だ。

「こんにちは、先生~」

 店内に入ると女性が迎えてくれた。

 あれ、この人見たことがあるような……。

「先生、この度はご結婚おめでとうございます」
「ありがとう。妻の美良だよ」

 紹介されて、おずおずと私は頭を下げる。
 結婚のことを打ち明けるということは、聡一朗さんはこの人を信頼しているんだろう。

「美良、安田さんは俺の専属スタイリストをしてくれているんだ。テレビで見たことがないかい」

 言われてあっとなる。
 バラエティ番組で最近よく見る人だ。
 明るくてちょっと辛口なところが人気のスタイリストさんだ。