君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

 二人で手を繋いで、みんなが中で待つチャペルの前に立った。

 どきどき、わくわくして落ち着かないのを、ぎゅうと聡一朗さんの腕を取る手に力を入れて、堪える。

「なんだか私、幸せ過ぎて気絶しそう。両親が亡くなった時は、こんな幸せな日を迎えられるなんて、想像すらできなかったから」

 すでに泣きそうになりながら言った私に、「俺もそうだよ」と返して聡一朗さんも微笑んだ。

 お日様の陽射しは優しく、空は抜けるように青かった。
 花々は色鮮やかに咲き乱れ、祝福してくれるようにそよ風が香る――。

「世界がこんなに美しいことを、俺は今初めて知った気がする」

 そう呟いて、聡一朗さんは私の耳元にそっと囁いた。

「愛しているよ、美良。永遠に」

 美しく色づく世界の中へ。

 私と聡一朗さんは、手をたずさえて一歩を踏み出した。