君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜




 幼い頃、絵本を見ながら夢中になっていたものがある。

 美しい青空、白磁の教会、色とりどりの花々。

 それらに囲まれて、素敵な王子様とお姫様が幸せな結婚式を挙げる場面。

 夢にまでみたその光景を、今、自分自身で叶えるなんて、ほんとうに夢みたいだ。

 青空から陽光がそそぐ控室からは、チャペルがある庭園を見下ろせた。

 窓ガラスには、純白のドレスに身を包んだ私自身の姿が映る。

 お姉さんの命日から、さらに数か月が経った。

 今日は、私と聡一朗さんの結婚式だ。