君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

 柳瀬さんは笑った。
 そして真っ直ぐに私を見つめた。

「あいつを救ってやって欲しい。あいつをお姉さんの死から解放してあげられるのは、君しかいないんだ」

 今までなにもしてやれなかった腐れ縁の俺からのお願いだ。
 どうか叶えてやって欲しい。

 こうして柳瀬さんが聡一朗さんがひた隠しにしていた真実を教えてくれたのは、そういった想いがあったからこそ。

 そのことが示す意味を、柳瀬さんの思いの重さを、私は自分の心に強く刻み付けたのだった。