気付いたら私も夢中で舌を絡み合わせていた。

 聡一朗さんの淫猥な舌を受け入れ、彼がするように舌の動きを従順に真似て、淫らに聡一朗さんに染まっていく。

 貪るように首筋まで食まれ、片手で巧みにホルターネックのホックをはずされたところで、聡一朗さんは荒い息をしながら獣のように身を起こした。

「……ぜんぶ、今だけは、酒のせいにしてもいいか」

 余裕のない掠れた声を発した唇は、血が滴るかのように赤く濡れていた。

 今まで見たこともない激しい欲望に染まりきったその顔は、まさに性欲に支配された雄の顔だった。

 返事する間もなくタガが外れたように激しく愛撫され、私は攫われるように初めて体験する快楽の世界に堕とされていった。