君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

 なにが起きているんだろう。
 唇に感じる聡一朗さんのそれがすごく柔らかくて、温かくて、いっそう頭がふわふわしてきた。

 睫毛が触れそうなほどに近くにある聡一朗さんの顔を見つめる。

 綺麗な顔――だけど、熱に浮かされたような、余裕のない顔。

 唇を啄みながらさらに体重が掛けられ、両手がベッドに縫い留められた。

 なにが起こっているの、聡一朗さんはどうしてしまったの。

 頭がついにぼうっとしてきて、なにも考えられない。
 けど、嫌じゃない。怖くない。

 むしろ、もっともっと、聡一朗さんの呼吸を感じたい、熱を感じたい、重みを感じたい――そう思うにつれて、身体の奥から甘苦しいなにかが沸きあがってくる。