君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

 私も背中に手を添えられて応じるよう聡一朗さんに促されたので、紗英子さんを無視するような形になってしまった。

 むっとして、紗英子さんは足早に立ち去ってしまった。

 なんだかかわいそうな気もしたけれど、それ以上に、いつもは感情を口に出さない聡一朗さんが惚気を認めてくれたことにドキドキしていた。

 もちろん、社交辞令なのは承知しているけれども。