君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜




 私たちが祝賀会会場に入ったのは、それから二時間後だった。

 会場は、一流ホテルの一番大きなイベントホール。

 パーティ用のスーツに身を包んだ聡一朗さんが、私の手を取り恭しくエスコートしてくれる。

 煌びやかに装飾されたホテルのエントランスを抜け、ホールに入ると、

「わぁ……すごい」

 思わず独り言ちる。

 人の多さに圧倒されてしまった。

 私よりも年上の方ばかりで、この中では私が一番若輩者の小娘なのでは、とさえ思ってしまう。

 しかもテレビで見かけたことがあるような著名な方もいて、ますます緊張してしまう。

 その人たちの視線が、いっせいにこちらに向けられている。