君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜

その言葉を頭の中で確かめている最中に、聡一朗さんは私の身体を離した。

「ありがとう。君の努力がなによりも嬉しいよ。今日は緊張しないでほしい。俺が付ききりで君のそばにいるから」

俺もさっさと準備しなくてはな、と言い残し聡一朗さんは部屋を出て行った。

足早に行くその後姿に、私はぼうとしながら心の中で問い質していた。

『今すぐキスマークでも付けておきたいな』

そう言ったように聞こえたんですけれども、私の聞き間違いですか――?