運命の人と笑える日々を

音昏夢月(むつき)くんは、同じクラスの男の子。

そして、世間でいう”不良”の類だ。

音昏くんはいつも、同じクラスの男の子3人と一緒にいたと思う。

みんな顔が整っていて、運動もできれば頭もいい。

だから、学年問わず女の子にも男の子にもとても人気。

そんな音昏くんがどうしてこんなところに……?


「たまたま通りかかったんだ」


私の思っていることの返事をするように音昏くんは言った。


「そうしたら、雪嶺(ゆきみね)さんがいたからびっくりしたよ」


そう言って音昏くんは微笑む。

学校では無表情しか見たことなかったっけ。

音昏くんって笑うともっと綺麗だなぁ……。

そんな余計なことを考える。


「雪嶺さん、なんでここにいたの?」

「あ、えっと……その……」