「え、あっ、はい!……さっきついたばかりで…」
今気付いた。
あたしは花束も、いつものクッキーすらも用意していなくて。
「なに?忘れ物?」
胸ポケットに白い造花を飾る太一さんは、きょとんと首を傾げる。
あたしは、慌ててパタパタとポケットの上から押さえながら何かないかと必死に探してみた。
けど、やっぱり何も見つかるわけがないんだけど……。
あたしは、しょぼんと肩を落として正直に謝った。
「……ごめんなさい。…あたし、なにも用意してなくて…」
悔しい、悔しい。
さっきの女の子たちは一輪の可愛いピンクの花をあげていた。
照れたように受け取る姿に、なんだかモヤモヤしちゃって。
あたしもそんな顔にさせたいって、強く思ったんだ。
ぎゅっとスカートの裾を握る。
けれど……
「……来てくれただけでいい」
ぽつりと呟いた太一さん。
どうしようもなく、ドキンと心臓が震える。
そっと見上げれば、優しいコーヒー色の瞳にあたしが映った。
「ありがとな」
そういって、太一さんは一歩近づいてきた。
と、同時にのど元に手が掛かる。
今気付いた。
あたしは花束も、いつものクッキーすらも用意していなくて。
「なに?忘れ物?」
胸ポケットに白い造花を飾る太一さんは、きょとんと首を傾げる。
あたしは、慌ててパタパタとポケットの上から押さえながら何かないかと必死に探してみた。
けど、やっぱり何も見つかるわけがないんだけど……。
あたしは、しょぼんと肩を落として正直に謝った。
「……ごめんなさい。…あたし、なにも用意してなくて…」
悔しい、悔しい。
さっきの女の子たちは一輪の可愛いピンクの花をあげていた。
照れたように受け取る姿に、なんだかモヤモヤしちゃって。
あたしもそんな顔にさせたいって、強く思ったんだ。
ぎゅっとスカートの裾を握る。
けれど……
「……来てくれただけでいい」
ぽつりと呟いた太一さん。
どうしようもなく、ドキンと心臓が震える。
そっと見上げれば、優しいコーヒー色の瞳にあたしが映った。
「ありがとな」
そういって、太一さんは一歩近づいてきた。
と、同時にのど元に手が掛かる。


