フォーチュンクッキー


「ホント…オレってばナニやってんだよ…」


 自嘲交じりに、はあ、とため息を零した瞬間だった。

気合の入った母さんがひょっこりと顔を出し、ビシッと指をさされる。


「今日から一週間出張だから!よろしく頼んだわよ?」

 メイクだけではなく、髪型もキリリとした母の姿に、オレすらも緊張感が走る。


「はいはい……」



 ぎゅっとクッションを抱えて、玄関の扉が閉まるのを息を殺して待つ。

カンカン、とヒールが床に叩きつけながら、母さんは叫んでた。
 

「あなたももうすぐここを発つんだから、そろそろ準備しておきなさいよ?」



 チビ助のことがあるって言うのに、準備なんて出来るかよ…。


やっぱり心苦しい、冬休みになってしまうのだった。




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