そんなオレをみてもわからなそうにしているチビ助に、キッと睨む。


「明日から毎日来い!」


 バイト代も出ない“先生”のバイト。



 でもやるからには、コイツの将来がかかっているから手なんて抜きたくない。



「た、太一さん…?」


 目を見開いて驚くチビ助は、まだわかっていないようだ。


「テストが終わるまで、毎日勉強しに来い!」


 ここまできたら変な意地もあった。


 睨みつけるようオレの視線と、弱弱しい彼女の視線がぶつかる。


オレの迫力に負けたのか、彼女はただ一言呟いた。




「…はい…」