そんなオレの思いとは裏腹に、目の前の現実。

恐る恐る尋ねる。



「お前…中学生なのか…?」

 唖然とするオレに、彼女は少しだけ頬をピンクに染めて頷く。


「はいっ、三年生です!」

 元気の良い追加情報に、更にオレは衝撃を受けた。



 なにせオレと三つ違いだ。

三年前のオレはこんなにも幼かっただろうか?


 そんな疑問は即、否定。


 だって彼女は来年高校生で、想像すらつかない。

まだあどけない少女の笑顔なのに。


 オレのヘンな妄想でショックを受けている間に、マスターが奥からやってきた。


「おや、お嬢ちゃん、いらっしゃい」

 明るいマスターの声は、すっかり馴染んでしまったかのように何事もなく彼女と会話をしている。


 ショッキングな出来事をマスターに打ち明けようとした時だった。



「中学生だったのかい?とても似合ってるね」


 その褒め言葉に彼女はますます嬉しそうだった。

オレはさらに驚いて口をパクパクさせてしまった。


 なんでそんなに普通に受け入れられるのかオレには謎すぎる。