フォーチュンクッキー

 ドンドンと胸を叩かれたけど、それでも離す気なんてさらさらない。


「もう、オレだって我慢できないよ」



 受験が終わってから、って何度もセーブしてきたのに。


 雛太くんも…怜も、サトも。

 みんなして煽りやがって。




「た…太一さんに、関係ないよ!」


 諦めずにあがくチビ助の後頭部を…小さな背中を、大事に抱きしめた。


 ぐんと距離が縮まって、チビ助も少しずつ静かになっていく。

まだふにゃふにゃとなにか言っていたけど、オレはただ黙ってそれを聞いていた。



 セミもうるさくて、空気もベタベタとまとわりついて。

チビ助は泣き止まないし、怜たちはあてつけるし。








 ……もう。

『待つ』のなんて、やめてやる。