フォーチュンクッキー

 パタパタと消えた背中を見つめると、ぎゃあぎゃあと言い合っていた二人がいつの間にか静まっていた。


「やりすぎたかしら?」

 サトの言葉にオレは振り向いた。


「中谷先輩は本気だったでしょう?」

 さらりといってのける松永さんの言葉に、オレはますます疑問だらけだ。


「どういうこと?」


 オレの言葉に二人は顔を見合わせてぺろりと舌を出した。

なんともかわいらしい二人だけど、このときばかりは意地悪な悪魔にも似た笑顔に見えた。


「あたしはやめたほうがイイっていったんですけど」

 肩をすくめてみせる松永さんに、サトは食いついた。

「何よ、あーんなにノリノリだったくせに~」


「で、なんなの?」

 終わりそうにない責任の擦り付け合いに、オレは止めにはいる。


「少しくらい、意地悪させてよね?」


 ちょっと切なそうに向けてくるサトのつぶらな瞳。


オレがボールを追いかけていた間のここにいた3人の会話を、簡単に話してくれた。