「春色の汽車に乗ってーーーーーーーー、、、。」 「何処に行くの?」
ガン、、、。 「変な所に出てくるなよ。」
「だってお母さん 楽しそうなんだもん。」 「そりゃあお父さんが居ないと楽しいわよ。 オホホ。」
「何で?」 「何でって言われても困るなあ。」
「だってさあ、お母さんたち好きだからくっ付いたんでしょう?」 「どうだろうなあ? あっちはそうかもしれないけどこっちはそうでもないのよ。」
「どういうこと?」 「大人になれば分かるわよ。」
「大人になれるかなあ?」 「そこまでは知らんわ。」
「そうよねえ。 お兄ちゃんもお兄ちゃんだし、、、。」 「俺がどうかした?」
「うわ、お兄ちゃんが居た。」 「何だよ その驚き方は。」
「だってだってだって、居ない時間に居るんだもん。」 「ずっと寝てましたけど。」
「あらそう。」 「冷たいなあ。」
「さあさあ、今夜はお寿司を食べるのよ。 お腹を空かしといてね。」 「変なお母さん。」
「いいの。 いつだってあたしは変なんだから。」 「うん。」
夕焼けが珍しく見える今日この頃、子供の頃はあんなに大きく見えたのにねえ。 ビルも増えたなあ。
虹だってちょこっと見えるだけじゃないよ。 まったくもう、、、。
風船に乗って雲の上まで行ったら気持ちいいかなあ? まん丸い虹を見たいわ。
そう思いながらシャワーで遊んでみる。 微妙に虹が見えるなあ。
「何やってんの?」 そこへ百合子が飛んできた。
「虹で遊んでるのよ。」 「へえ、お母さんって遊ぶんだ。」
変な所に感心するなや。 馬鹿。
「子供の頃もねえ、こうやって遊んだの。」 「お兄ちゃんにいっぱいかかってるけど、、、。」
「そう? あらあらごめんねえ。」 「ハックション大魔王!」
「何それ?」 「分かんねえんならいいわ。」
息子君はどうやら頭からびしょ濡れのご様子。 「母さん ひどいなあ。」
「やっちゃった。」 「それだけ?」
「さあて一休みしようっと。」 「ああ、逃げた。」
息子君は着替えを持って浴室に行きました。 「こんな時にずぶ濡れになるなんて、、、。」
一休みついでにメールを確認しましょうか。 澄江さんたちからも来たりするからさあ。
あれあれ? 凛子さんだ。 どうしたんだろう?
『友達から電話が掛かってきて(何だろう?)と思って聞いたら信じられない話だったの。
役所のケースワーカーが何回も間違い電話を掛けてきて謝らないんだって。』
その内容はこうなの。
生保を受けている人が居ました。 その人にいきなり「この会社で働いてるんだけど今月の収入申告はまだですよね?」って聞いてきたんだって。
その人が「は?」って言うと「違うんですか?」って言って切れたそうな、、、。
それで終わりかと思ったらまた掛けてきて「この電話はaさんじゃないんですか?」って聞いたそうな、、、。 信じられないわよ。
しかもさあ同じ団地には住んでるけど、その人と違う棟の人に掛けたいんだって。 間違えた挙句に気付いても謝らないってどうかしてるわよ。
終わってる役人は要らないわねえ。 税金の無駄よ。
そういえばさあ、タクシーでも変なのが居るってね? 2号棟だからって他所の団地の2号棟に連れて行った人が居るんだって。
これじゃあ心配でタクシーにも乗れないわよ。 どうしてこうなるの?
だからってさああたしに文句ばかり言わせないでよ。 お腹空かないじゃない。
せっかくの大チャンスなんだからさあ。 食べさせてよね。
そんなわけで私が寝ている間に夜になりました。 「お母さん 行こうよ!」
「へ? 今何時?」 「7時。」
「えーーーーーーー、えーーーーーーーー、、、、。 終わっちゃう。」 「まだ始まってないんだけど。」
「でもでもでも行かなきゃ終わっちゃう。」 「もうお兄ちゃんが先に行ってるよ。」
「そっかそっか。 急ごうぜ!」 「うわ、、、。」
起きたばかりの熊みたいな顔で私は寿司屋へ猛ダッシューーーーー! 百合子も慌てて付いてきました。
寿司屋まで爆走したら思いっ切りお腹が空いちゃったあ。 よしよし、まだ入れそうだな。
中に入ると信二が席を取ってくれてましたわ。 やっと落ち着いて隣を見たら、、、。
「あら、武井さんも来たの?」って澄江さんが、、、。 「そうなんですよ。 チラシを見て慌てちゃって、、、。」
「そっか。 滅多に無いチャンスだもんねえ。 食べ放題なんて。」 「そうですよ。 ここは一つ踏ん張って食べないと、、、。」
ブッと吹き出す澄江さんの向こう側には、なななななんと高山さんと美和子さんが居るではないかい。
美和子さんがニコニコしながら手を振ってきたので私も振替してやりました。 それを怪訝そうな眼で澄江さんが見ていたので、、、。
「あっちあっち、、、。」と指差します。 「あーーーら、高山さんも来てたのねえ?」
「おりゃ? 澄江さんじゃない。 澄江さんも来てたの?」とまあ二人の会話が盛り上がり始めました。
こっちはこっちで盛り上がろうっと。 息子君が注文してくれてるのでそっちは心配無いようね。
海苔巻きだの握りだのお摘みだのと店員さんが運んでくれてます。 忙しそうだなあ。
取り合えず時限付きだからいいけど、、、。 サンマだのイカだのサーモンだのいろんな握りが運ばれていきますねえ。
見てるだけでも面白いわ。 あらら、マグロも出てきた。
いやあすごいなあ。 塊からシュッと切り分けてサッと握っちゃうんだもんねえ。 さすがはプロだわ。
向こうのほうでは海苔巻きの実演会をやってるようですよ。 すごいなあ。
右手で海苔を広げて左手でシャリをサーーーーーッと広げて右手で愚を載せてサラサラって巻いちゃうのね? お見事ーーーーーーーーーー!
9時近くになるとタイムエンドの放送が、、、。 「いやあ食った食った。」
あちらこちらでそんな声が聞こえます。 来て良かったわ。
百合子を見るとこいつはこいつでけっこうな量を食べたらしい。 「もうお腹いっぱい。 動けない。」なんて言ってる。
隣で息子君もお腹を撫でながらお茶を飲んでる。 妊婦さんみたいだなあ。
「さあ帰るよ。」 「うーーーーん。」
やっとこさ百合子も動く気になって3人で店を出ました。 後ろから美和子さんも出てきたようです。
「美味しかったですねえ。 お寿司。」 「そうねえ。 こんなチャンスは滅多に無いから食べちゃった。」
「高山さんもいーーーーっぱい食べたのよね?」 「あんたよりは少ないでよ。」
「嘘だあ。 海苔巻き3本も食べたじゃないですか。」 「細いから食べたの。 太巻きなら食べないよ。」
「楽しそうですねえ。」 「私たち、いつもこうなんですよ。 ねえ高山さん。」
「あんたが一目惚れしたんやろう?」 「ひどーーーい。 一目惚れだって。」
楽しそうな二人を他所眼に見ながら私たちは右へ曲がりましょう。 二人は相変わらずの乗りで楽しくやってるみたいね。
「ねえねえ、あの人たちさあ恋人じゃないの?」 「は? 何でよ?」
「だって、ほらほらあんなにくっ付いてるじゃない。」 百合子に言われて振り返ると高山さんと美和子さんがくっ付いてるのが見えた。
(あの野郎、、、私を萌えさせておいて、、、。) そう思うと情けないやら悔しいやら、、、。
あんなに萌えまくったあの日が恨めしくさえ思えてくるのですわ。 あんちきしょうめ!
ガン、、、。 「変な所に出てくるなよ。」
「だってお母さん 楽しそうなんだもん。」 「そりゃあお父さんが居ないと楽しいわよ。 オホホ。」
「何で?」 「何でって言われても困るなあ。」
「だってさあ、お母さんたち好きだからくっ付いたんでしょう?」 「どうだろうなあ? あっちはそうかもしれないけどこっちはそうでもないのよ。」
「どういうこと?」 「大人になれば分かるわよ。」
「大人になれるかなあ?」 「そこまでは知らんわ。」
「そうよねえ。 お兄ちゃんもお兄ちゃんだし、、、。」 「俺がどうかした?」
「うわ、お兄ちゃんが居た。」 「何だよ その驚き方は。」
「だってだってだって、居ない時間に居るんだもん。」 「ずっと寝てましたけど。」
「あらそう。」 「冷たいなあ。」
「さあさあ、今夜はお寿司を食べるのよ。 お腹を空かしといてね。」 「変なお母さん。」
「いいの。 いつだってあたしは変なんだから。」 「うん。」
夕焼けが珍しく見える今日この頃、子供の頃はあんなに大きく見えたのにねえ。 ビルも増えたなあ。
虹だってちょこっと見えるだけじゃないよ。 まったくもう、、、。
風船に乗って雲の上まで行ったら気持ちいいかなあ? まん丸い虹を見たいわ。
そう思いながらシャワーで遊んでみる。 微妙に虹が見えるなあ。
「何やってんの?」 そこへ百合子が飛んできた。
「虹で遊んでるのよ。」 「へえ、お母さんって遊ぶんだ。」
変な所に感心するなや。 馬鹿。
「子供の頃もねえ、こうやって遊んだの。」 「お兄ちゃんにいっぱいかかってるけど、、、。」
「そう? あらあらごめんねえ。」 「ハックション大魔王!」
「何それ?」 「分かんねえんならいいわ。」
息子君はどうやら頭からびしょ濡れのご様子。 「母さん ひどいなあ。」
「やっちゃった。」 「それだけ?」
「さあて一休みしようっと。」 「ああ、逃げた。」
息子君は着替えを持って浴室に行きました。 「こんな時にずぶ濡れになるなんて、、、。」
一休みついでにメールを確認しましょうか。 澄江さんたちからも来たりするからさあ。
あれあれ? 凛子さんだ。 どうしたんだろう?
『友達から電話が掛かってきて(何だろう?)と思って聞いたら信じられない話だったの。
役所のケースワーカーが何回も間違い電話を掛けてきて謝らないんだって。』
その内容はこうなの。
生保を受けている人が居ました。 その人にいきなり「この会社で働いてるんだけど今月の収入申告はまだですよね?」って聞いてきたんだって。
その人が「は?」って言うと「違うんですか?」って言って切れたそうな、、、。
それで終わりかと思ったらまた掛けてきて「この電話はaさんじゃないんですか?」って聞いたそうな、、、。 信じられないわよ。
しかもさあ同じ団地には住んでるけど、その人と違う棟の人に掛けたいんだって。 間違えた挙句に気付いても謝らないってどうかしてるわよ。
終わってる役人は要らないわねえ。 税金の無駄よ。
そういえばさあ、タクシーでも変なのが居るってね? 2号棟だからって他所の団地の2号棟に連れて行った人が居るんだって。
これじゃあ心配でタクシーにも乗れないわよ。 どうしてこうなるの?
だからってさああたしに文句ばかり言わせないでよ。 お腹空かないじゃない。
せっかくの大チャンスなんだからさあ。 食べさせてよね。
そんなわけで私が寝ている間に夜になりました。 「お母さん 行こうよ!」
「へ? 今何時?」 「7時。」
「えーーーーーーー、えーーーーーーーー、、、、。 終わっちゃう。」 「まだ始まってないんだけど。」
「でもでもでも行かなきゃ終わっちゃう。」 「もうお兄ちゃんが先に行ってるよ。」
「そっかそっか。 急ごうぜ!」 「うわ、、、。」
起きたばかりの熊みたいな顔で私は寿司屋へ猛ダッシューーーーー! 百合子も慌てて付いてきました。
寿司屋まで爆走したら思いっ切りお腹が空いちゃったあ。 よしよし、まだ入れそうだな。
中に入ると信二が席を取ってくれてましたわ。 やっと落ち着いて隣を見たら、、、。
「あら、武井さんも来たの?」って澄江さんが、、、。 「そうなんですよ。 チラシを見て慌てちゃって、、、。」
「そっか。 滅多に無いチャンスだもんねえ。 食べ放題なんて。」 「そうですよ。 ここは一つ踏ん張って食べないと、、、。」
ブッと吹き出す澄江さんの向こう側には、なななななんと高山さんと美和子さんが居るではないかい。
美和子さんがニコニコしながら手を振ってきたので私も振替してやりました。 それを怪訝そうな眼で澄江さんが見ていたので、、、。
「あっちあっち、、、。」と指差します。 「あーーーら、高山さんも来てたのねえ?」
「おりゃ? 澄江さんじゃない。 澄江さんも来てたの?」とまあ二人の会話が盛り上がり始めました。
こっちはこっちで盛り上がろうっと。 息子君が注文してくれてるのでそっちは心配無いようね。
海苔巻きだの握りだのお摘みだのと店員さんが運んでくれてます。 忙しそうだなあ。
取り合えず時限付きだからいいけど、、、。 サンマだのイカだのサーモンだのいろんな握りが運ばれていきますねえ。
見てるだけでも面白いわ。 あらら、マグロも出てきた。
いやあすごいなあ。 塊からシュッと切り分けてサッと握っちゃうんだもんねえ。 さすがはプロだわ。
向こうのほうでは海苔巻きの実演会をやってるようですよ。 すごいなあ。
右手で海苔を広げて左手でシャリをサーーーーーッと広げて右手で愚を載せてサラサラって巻いちゃうのね? お見事ーーーーーーーーーー!
9時近くになるとタイムエンドの放送が、、、。 「いやあ食った食った。」
あちらこちらでそんな声が聞こえます。 来て良かったわ。
百合子を見るとこいつはこいつでけっこうな量を食べたらしい。 「もうお腹いっぱい。 動けない。」なんて言ってる。
隣で息子君もお腹を撫でながらお茶を飲んでる。 妊婦さんみたいだなあ。
「さあ帰るよ。」 「うーーーーん。」
やっとこさ百合子も動く気になって3人で店を出ました。 後ろから美和子さんも出てきたようです。
「美味しかったですねえ。 お寿司。」 「そうねえ。 こんなチャンスは滅多に無いから食べちゃった。」
「高山さんもいーーーーっぱい食べたのよね?」 「あんたよりは少ないでよ。」
「嘘だあ。 海苔巻き3本も食べたじゃないですか。」 「細いから食べたの。 太巻きなら食べないよ。」
「楽しそうですねえ。」 「私たち、いつもこうなんですよ。 ねえ高山さん。」
「あんたが一目惚れしたんやろう?」 「ひどーーーい。 一目惚れだって。」
楽しそうな二人を他所眼に見ながら私たちは右へ曲がりましょう。 二人は相変わらずの乗りで楽しくやってるみたいね。
「ねえねえ、あの人たちさあ恋人じゃないの?」 「は? 何でよ?」
「だって、ほらほらあんなにくっ付いてるじゃない。」 百合子に言われて振り返ると高山さんと美和子さんがくっ付いてるのが見えた。
(あの野郎、、、私を萌えさせておいて、、、。) そう思うと情けないやら悔しいやら、、、。
あんなに萌えまくったあの日が恨めしくさえ思えてくるのですわ。 あんちきしょうめ!



