私 ホームヘルパーです。

 家に帰ってくると息子君も帰ってきてましたわ。 「お帰りーーーー。」
「早かったのね?」 「今日はさあ店長が風邪で休んでたから早かったんだ。」
「そうなの? 夕食は?」 「残りを貰ったから食べてきたよ。」
「そっか。 あたしはもう寝るから後はよろしくねえ。」 そう言って私は部屋へ、、、、。
 布団に入ったら数秒と経たないうちに寝てしまったのでありました。
 狸はというと今夜も遅いようね。 雑用係にされちゃったらしいわ。
まあ、それでも給料は貰えるんだから頑張りなさいよね。 座布団運びの山田君みたいにさ。
ニコニコしながらやってればいつかまたいいことが有るわよ。 ねえ、お星様?

 翌朝もいつも通りの戦場ですわ。 朝食を作って着替えをして百合子たちを送り出してっと、、、。
それから狸に遅い朝食を作って私も出掛けるのでーーーーす。 レッツゴー!
焼き肉のパワーかなあ? いつもより元気いっぱーーーーーーーーい。
元気ーーーーー! 溌剌ーーーーーーー!
アリナミンaーーーーー! やり過ぎ。
 アリナミンよりオロナミンのほうがいいなあ 私は。
さてさて今日も走り回りますよーーーー。 公子さんの仕事をいーーーーーっぱい貰ったから。
 80代のおばあちゃんと30代のお姉さん、それに70台のおじいさんたち、、、。
掃除も多いなあ。 こうやって何か所も掃除で回ってるけどみんな嫌になったりしないのかなあ?
 それぞれに部屋の広さも数も違うしさあ、やることも違うしさあ。 ヘルパーって大変よねえ。
やりながらそう思うわ。 やることがみんな違うんだもん。
 先輩にはムカつくのが多いけど、、、。 特にあの人ね。ウフ、

 それにしてもさあ令和の世って世知辛過ぎない? なんかおかしいよね。
何か言えば叩かれ、何かすれば叩かれ、、、。
何も言わなければ叩かれ、丁寧に書けば叩かれる。
なんて世の中なんだろう? みんなさあ、もうちっと余裕を持とうよ。
 何かといえばガバハラコンを持ち出して有識者みたいに偉そうなことを言ってみたりしてさあ。
その実、何も分かってなかったことを暴露されると今度はその人に食って掛かるお粗末さ。
喚いたり騒いだりする人ほど本当は小心者なのよね。 偉く見せないと何も言えないの。
 本当に強い人ってね、一言できちんと蹴りを付けられる人なのよ。
ああだこうだは無し。 これって決めたらそれで行きなさい。
ねえ、そこの強がりお兄さんたち。
 本当に強い人は静かに攻めるのよ。 激しくやればいいってもんじゃないの。 喧嘩もそうよねえ。
それにね、本当に強い人は弱い者虐めなんかやらないの。 恥晒だから。
弱い人しか虐められないってことは臆病で弱虫だってことよ。 最低ね。
ロシアを見れば分かるでしょう? 民間人しか相手に出来ないのよ。
ああもう、21世紀の今の世であれなんだからなあ。 恥ずかしいわ。
 なぬ? ジョイフルでカタツムリ?
?????? どうしたらそうなるのよ?
 ネズミが出て来たりカタツムリがモソモソしてたり外食産業もどうかしてるわねえ。 ほらほらフードロス。
いい加減に大手の外食チェーンは閉店させない? 料理作っても来なかったら終わりでしょう?
大手に回す分を小売りの商店に回しなさいよ。 無駄だわ。
 そもそもね、24時間いつでも何処でも誰でも食事出来るってのは間違いなのよ。
牛丼でも何でもそうだけど便利過ぎるからまともな大人が育たないの。 21時以降の営業は完全にやめなさい。
そんなことをするから24時間眠らない町が出来上がるのよ。 コンビニだってそう。
夜中は営業禁止ね。 欲しかったら時間を作って買いに行きなさい。
 飛行機まで真夜中も運行するようになっちゃって、、、。 動いてないのは市内バスと普通列車とタクシーくらいかなあ?
便利になるのはいいけどその分人間が育たないのよね。 人間を育てるためには不便なほうがいいのよ。
ネットの使いこなし方も考えなきゃね。 何でも出来ると思ったら大間違いよ。
人間じゃないと出来ないことはまだまだ多いわ。

 私、文句ばかり言ってるわねえ。 ごめんなさいね。
でもこんな国だから言いたいだけ言わせてもらったわ。 何も言えなくて税金だけ取られるのは癪に障るから。
 そうそう、私の友達がね、「この町は障碍者に優しくないなあ。」ってぼやいてたのよ。
「何で?」って聞いたらいろいろと教えてくれたわ。
 sbgsとかlgbtとか少子化にはすごーーーーーーーーく敏感に反応して対応するのに障碍者の問題には一切触れようとしないんだって。
誘導ブロックとか音響信号とか誘導員とか考えてくれって市役所に言ったら「予算が無い。」「政策が無い。」「人が居ない。」って言ってきたんだって。
 本当に市役所は何のために有るのか分かってるのかなあ? 華々しいことばかりに目を奪われてないかな?
そりゃね、誘導ブロックなんて誰も見向きもしないし、有れば有るで邪魔だの何だのって文句を言われるから手を出したくないのも分かるわよ。
 音響信号だってそうだよね? 鳴ってればうるさいの何のって言われるんだもん。
でもさあ、道路はみんなの物よ。 みんなが歩きやすくなかったらそれは道路じゃないわよ。
 それにさあ歩道っていろーーーーんな物が置いてあるわよねえ?
電柱にマンホール、看板にゴミ箱、自転車に車まで。 そんなんじゃあ危なくて歩けないわよ。
 おまけに看板だって置いてある物からぶら下がってる物までいろいろ有るでしょう? 危ないったらありゃしないわよ。
冬になるとさあ歩道にドラム缶を置いて芋を焼いてたりする人も居るんだって。 誤って飛び込んだらどうするのよ?
それこそ慰謝料物よねえ。 怖いわーーーーーー。
 あんたらさあ目をつぶって歩いてみなさいよ。 どんだけ怖いか分かるわよ。
田舎の踏切なんて見えなかったら渡れたもんじゃないんだからね。
 それにさあ北国じゃ除雪もいい加減だって言うじゃない。 人が住んでる家の前に雪をドンと置いて行ったり、、、。
車道の雪を全部歩道に投げていったり、バス停を雪で埋め尽くしたり、、、。 自分のことしか考えてないのね?
おまけに雪が積もってないのに除雪車を出して金を貰ってる人たちも居るんでしょう? 何なのよ?
 まあ、そういうアホはほっといてっと、、、。 仕事が終わったから帰るわねえ。
そういうわけで鼻歌を歌いながら家に帰ってきました。 「ただいまーーーー。」
「お帰りーーーー。」 今日は百合子も機嫌が良さそう。
 「どうしたのよ?」 「どうもしないよ。」
「そうかなあ?」 「何疑ってるの?」
「あんたが機嫌のいい時ってそんなに無いから。」 「ひどいなあ。 お母さん。」
 「さてと、、、。 夕食は、、、。」