【コミカライズ】竜騎士様の最愛花嫁

「悪いけど、俺はエレンとしか踊るつもりはないんだ」

はっきりと言い切ったレオの態度に、私は驚いた。それはアレッシア様も同じだったようで、彼女の目が大きく見開く。
しかし、すぐにハッとしたように微笑むと、扇で口元を隠した。

「まあ、ヴァレリオ様は優しいのね。舞踏会に不慣れなエレオノーラさんのことを心配して、離れないように気遣ってあげるなんて」

そこまで言うと、アレッシア様はコホンと小さく咳払いする。

「今日は仕方がないわね。また今度」

そう言うと、くるりと体の向きを変えて立ち去っていった。
私はその後ろ姿を見送ってから、おずおずとレオを見上げる。

「レオ、いいの?」
「いいのって、何が?」

レオは不思議そうに目を瞬かせる。

「だって、アレッシア様のお父様って竜の里があるポロリド伯爵でしょう? それに、社交界の花として有名な方よ?」
「いいよ、別に」