ふたりになったタイミングで何と声をかければいいか逡巡していると、先に口を開いたのはヴァレリオだった。
「嫌じゃないのか?」
ぽつりと呟く声が聞こえた。
「嫌じゃないわ。レオのこと、好きだもの」
私ははっきりと答える。
レオは弟みたいで可愛い。
きっと、一緒に暮らしても仲良くやっていけると思った。
一方のレオは驚いたように、目を見開いた。
「そっか」
レオはふいっと顔を背ける。そして、それっきり黙り込んでしまった。
レオがキエル魔法学校に入学することになったのは、その翌年のことだ。
キエル魔法学校は世界最難関の全寮制魔法学校だ。レオの両親も私の両親も、この入学を大喜びした。
私もそのひとりだ。
入学のために旅立つ日、私はレオを屋敷まで見送りに行った。
「エレン。君にふさわしい男になって絶対戻ってくるから、待っていて」
「うん」
「嫌じゃないのか?」
ぽつりと呟く声が聞こえた。
「嫌じゃないわ。レオのこと、好きだもの」
私ははっきりと答える。
レオは弟みたいで可愛い。
きっと、一緒に暮らしても仲良くやっていけると思った。
一方のレオは驚いたように、目を見開いた。
「そっか」
レオはふいっと顔を背ける。そして、それっきり黙り込んでしまった。
レオがキエル魔法学校に入学することになったのは、その翌年のことだ。
キエル魔法学校は世界最難関の全寮制魔法学校だ。レオの両親も私の両親も、この入学を大喜びした。
私もそのひとりだ。
入学のために旅立つ日、私はレオを屋敷まで見送りに行った。
「エレン。君にふさわしい男になって絶対戻ってくるから、待っていて」
「うん」



