それを聞いて、すぐにアルフレード様のことだとわかった。
「ああ、あれはここの館長のアルフレード様よ。オルモ伯爵家の嫡男の」
「どういう関係?」
「え? どういうって……上司と部下だけど」
私は困惑しつつ、答える。私とアルフレード様は上司と部下であり、それ以上でもそれ以下でもない。
なぜそんなことを聞いてくるのかと、私は怪訝に思う。
「……あいつには、笑いかけてた」
「え?」
「俺にはまだ、一度も笑いかけないのに」
レオの黒い瞳に切なげな色を見て、私は息を呑む。
(一度も笑いかけてない?)
たしかにそうかもしれない。
そして、自分がレオに対してとても大事な言葉を言い忘れていることに気付いた。
「レオ、言うのが遅くなったけど……お帰りなさい。それに、師団長就任おめでとう」
心からのお祝いを込めて、とびきりの笑顔で告げる。
すると、レオは瞠目し、ふいっと顔を背ける。
「ああ、あれはここの館長のアルフレード様よ。オルモ伯爵家の嫡男の」
「どういう関係?」
「え? どういうって……上司と部下だけど」
私は困惑しつつ、答える。私とアルフレード様は上司と部下であり、それ以上でもそれ以下でもない。
なぜそんなことを聞いてくるのかと、私は怪訝に思う。
「……あいつには、笑いかけてた」
「え?」
「俺にはまだ、一度も笑いかけないのに」
レオの黒い瞳に切なげな色を見て、私は息を呑む。
(一度も笑いかけてない?)
たしかにそうかもしれない。
そして、自分がレオに対してとても大事な言葉を言い忘れていることに気付いた。
「レオ、言うのが遅くなったけど……お帰りなさい。それに、師団長就任おめでとう」
心からのお祝いを込めて、とびきりの笑顔で告げる。
すると、レオは瞠目し、ふいっと顔を背ける。



