ゆなと、ここなは女子寮の管理人のお姉さんにビーチの場所をきいた。お姉さんは夏場はそこで海の家をやっている、と言った。ここなは、ぜひお手伝いをしたい、と言った。お姉さんは受諾した。
 ゆなと、ここなはマリンビーチに来た。
 それは、まだ三月だった。肌寒い。波は紺で冷え冷えとしていた。天気は良く晴れていた。
 ゆなと、ここなは並んでいた。海から風が吹き付ける。
 「寒いね」
 と、ここな。
 「うん」
 と、ゆな。
 「行こうか」
 と、ここな。
 「う、うん」
 と、ゆな。