ベッドを使ってくれたらいい、と言ったけれどシアに断られた。
 パピーを寝かせたシーツを替えるのは手間かも知れないけど、ディナがベッドを使って、と。

 ここにはもう使われなくなったモニカのベッドもあるけれど、シアを寝かせるのは何故か嫌で、勿論私も使うのは嫌で。


 あくまでも、リビングのカウチで寝るからと言い張るから、たくさんのクッションと厚手のブランケットを渡した。


 食事はシアが作ってくれたから、食器を洗うのはするつもりだったけれど、眠る邪魔はしたくなくて、彼女が起きてから洗うことにして、寝室へ引き取った。


 寝間着に着替えてベッドに入った。 
 パピーを寝かせたシーツはそのままで構わない。
 臭い草を髪にすりこんでいた昨夜のパピーは確かに臭ったけれど、その臭いはシーツには残っていなかった。
 多分、シアが魔法を使って、綺麗にしたんだ。


 身体はクタクタのはずなのに、目を閉じてもなかなか眠れない。
 気が昂っていた。