やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない

「毒って、モニカの?」

「そうだ、領地に引きこもっていたあの女が、自力で毒を入手出来たはずはない。
 セドリック自身もスペアで、侯爵家嫡男の兄は2ヶ月寝たきりになって死んでいる。
 十中八九、兄に使った同じ毒をセドリックから渡されたサイモンが、8年間手元に置いていたのだと思う」

「……」

「ジェリが1年以上容態が安定していたのは、オル何とかが魔力を流し続けてくれていたお陰だ。
 だが魔法庁のお偉いさん達が集まって1年以上かけても、お前を解毒出来なかった。
 8年経っても不変の毒、考えられるのは黒魔法士が生成した毒だ」


 黒魔法士は、魔法学院をドロップアウトした外れ者。
 彼等はお金で、その魔力を売る。
 侯爵家の借金の始まりは、ここからだろうか。


「お前は時戻しについて誰にも話してはならない、と制約を受けていない。
 なら、話して貰った私もそうだろう?
 これから、セドリックと黒魔法士の繋がりを暴いて、それを手土産に魔法庁と王城に食い込むつもりだ」


「やめてください!
 あちらに黒い魔法士が付いてるなら、じぃじが心配だわ」