「ね、君どこの子供なの?」
「見つけたぞ!ゴルァ!」
夜の街に、その大きなダミ声は響いた。
『ゴルァ!』といきなり怒鳴られて、私とパピーはビックリして飛び上がった。
そして後ろからぬっと出てきた太い腕の持ち主に服を掴まれたパピーは、勢いよく私から引き離された。
「見つけたぞ!こんのガキゃぁ、舐めやがって!」
「あっ、あっ、ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「あの……」
パピーを掴んで怒鳴り付けたのは、小太りの。
唾を飛ばしながら怒鳴り続ける、怒りに満ちたおじさん。
ソースが飛んだと思われる汚れたエプロンを身に付けているところから察するに、どこかの飲食店の厨房担当の人だろうか。
と言うことは、ちゃんと仕事に就いている人だ。
口調は荒いけれど、ブラついてイチャモンをつけてくるような破落戸ではないのだ、と少しだけホッとして。
怒れるおじさんとふらふらになったパピーの間に、身体をねじ込んだ。
おじさんはオラオラ~と凄みながら、抵抗できない小さなパピーを揺さぶるから、これは止めないと、と思ったのだ。
「見つけたぞ!ゴルァ!」
夜の街に、その大きなダミ声は響いた。
『ゴルァ!』といきなり怒鳴られて、私とパピーはビックリして飛び上がった。
そして後ろからぬっと出てきた太い腕の持ち主に服を掴まれたパピーは、勢いよく私から引き離された。
「見つけたぞ!こんのガキゃぁ、舐めやがって!」
「あっ、あっ、ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「あの……」
パピーを掴んで怒鳴り付けたのは、小太りの。
唾を飛ばしながら怒鳴り続ける、怒りに満ちたおじさん。
ソースが飛んだと思われる汚れたエプロンを身に付けているところから察するに、どこかの飲食店の厨房担当の人だろうか。
と言うことは、ちゃんと仕事に就いている人だ。
口調は荒いけれど、ブラついてイチャモンをつけてくるような破落戸ではないのだ、と少しだけホッとして。
怒れるおじさんとふらふらになったパピーの間に、身体をねじ込んだ。
おじさんはオラオラ~と凄みながら、抵抗できない小さなパピーを揺さぶるから、これは止めないと、と思ったのだ。