やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない

「シーズンズ以外なら、百貨店とホテルがあるの。
 叶えられないかも知れないけれど、希望を教えて」


 
 1回目ではメリッサが中退するまで同室だった。
 夜更かしして話したこともあった。
 シドニーとのことも何度も励まして貰った。
 だけど、私は彼女について何も知らず、何も知ろうとしていなかった。

 今回は話してくれてありがとう。
 私に何か手伝えるのなら、それがとても嬉しいの。


 土曜にノックスヒルから電話して、祖父かアーネストさんに、メリッサのことをお願いしようと思った。


 ◇◇◇


 1週間程で戻ってきた私を、駅まで荷馬車で迎えに来てくれた御者のモンドが苦笑していた。
 前回私が王都に出た日、母は確かに泣いていた。
『何かあれば、直ぐに帰ってきてもいいから』と言ってくれた。

 しかし、その別離の涙も乾かない内に戻ってきた娘に腹が立つのだろう、いつもの二頭立て馬車ではなく、荷馬車を迎えに寄越したことで、自分の怒りを見せている。
 ……おとなげない。


「えー、ノックスヒルの皆は元気?」

「まだ1週間ですからねぇ、ジェラルディンお嬢様もお元気そうで」