溺愛彼氏★失恋したらチャラ男が一途な本性を現しました

「もうこの際だから言っておく」

 片桐は掴まれた腕を解き、わたしの手首を掴み直す。咳払いひとつ落として射抜く強さの眼差しを向けてきた。

「俺、ミユが好き。かなり前からミユしか見えてなかったよ。けど青山が好きって知ってたし、チャラチャラふざけながらでも側に居られるならそれでいいと思ったんだ」

 片桐がわたしを好き? あまりの急展開に見開く。

「い、いきなりどうしたの? 片桐は色んな女の子と付き合ってたよね?」

「告白してくれた子には《俺は好きな人がいて絶対に君を好きになったりしない、それでも諦められないならお試しで付き合ってみるか》って言ってた。これを伝えた上で付き合う子も居たにはいたけど、結果はミユも知ってるよな?」

 片桐は現在フリー。彼女が出来ても一ヶ月と保った試しがない。

「諦められられない子と付き合うのが酷いと言いたい? 俺自身がミユを諦めきれず苦しいからか、彼女等に俺への恋心は100%報われないんだって諦めて貰うのがいいと考えた」

「それが片桐と付き合う前置きや条件?」

「そう、ミユ以外に発生する前置きと条件。ミユには言わない、言えないって理解した?」