まだ疫病が流行る前、著者は市内北の方の祭りへ行った。
 7月半ば。都道府県観光のチラシを見たのだ。
 北隣の市に女子サッカーを見てきたあとだったと思う。

 それは地域のなかなか珍しいまつりだった。奇祭である。
 けんか祭りという別名もあるとか。
 正式名称は地域が特定されるため、プライバシー保護で、控えさせていただきたい。
 いわゆる裸祭りというやつだ。

 裸祭り―主に男性参加者がふんどし姿などで裸体または裸体に近い姿で参加する祭りである。

 最寄り駅付近の駐輪場に自転車を付けた。そこから南へ向かった。住宅街を抜け、大きい通りに出た。そこから路地へと入った。まっすぐ行くと鳥居があった。そこをくぐった。
 南北に延びる小さい道に屋台が並んでいた。著者は道を歩いて行った。女子小中高生くらいの()のグループをよく見かけた。💛(きゅん)
 と、西の方への道もあった。そこを歩いて行った。すると、ふんどし姿の男性たちがいた。
 すっと行くと、神社があって、その前に人だかりがあった。著者はそこにいた。
 境内でふんどし姿の男性たちが神社へ駆けこむのだ。境内にも見物客はいた。
 見ていると、見物客の女性がふんどし姿の男性の中に入って行った。
 著者は神社から逆方向、東へ道を行った。前には二人組の小中学生くらいの女の子がいた。その女の子の前にふんどし姿の男性がいたと思う。女の子二人組は「男の人・・・・・・」とか言って、前を歩いている男性を嫌がっていた。何嫌がっているんだ、と著者は思った。

 神事が終わると、ふんどし姿の男性はどこかへ歩いて行った。著者はついていった。ふんどし姿の男性は何か話していた。

 まつりは終わった。その後、疫病が流行ったため、祭りは中止となった。
 泣きキュン。( ノД`)シクシク…。