病院から車で1時間半かかる遊園地。
テレビでみてとっても行きたかった。
ジェットコースターというものにのったことが無くて1番の楽しみはそれだった。
「着いた。
体調の変化がなんかあればすぐ言うこと。わかった？」
「...うん」
最後に釘を刺された。
でも来れることが奇跡。
入園すると
楽しい音楽に出迎えてくれるキャラクター。
非日常が広がっていた。
すごい人だったけどそれも楽しめた。
「ねぇ、これ乗りたい。」
まずは肩慣らし。
子供向けの乗り物に並んだ。
「海斗って遊園地来たことある？」
「ああ、昔な。」
「そっか...」
いいなぁ
並んでいる間も海斗と一緒なら
楽しかった。
しりとりをしたり
動画をイヤフォン片耳ずつ付けてみたり...
「やっとだな」
「うん！」
生まれて初めての乗り物。
とっても楽しかった。
いっぱい動物たちがいて
その中を通っていくアトラクション。
「はぁ〜
楽しかったー！！！最高！！！
ゾウさん可愛かったね、キリンも」
「おう、次は？何乗りたい？」
海斗も楽しそうだった。
こんな海斗を知れるのも楽しくて嬉しかった。
「次はジェットコースター乗りたい」
「乗ったことあんの？」
「いや、初めて。」
だから。
遊園地来るのが初めてなんだって。
「大丈夫か？」
いまの海斗の「大丈夫か？」は
絶叫が大丈夫か？じゃない。
発作でないか？の大丈夫か？だ。
不安ではあるけど今日しかチャンスがない気がする
「うん！大丈夫！」
ちょっと顔が曇ったけど
一緒に並んでくれた。
