私はハッと息を呑んで後ずさりをしていた。
今、私はなにを……?

舌先に残る旨味が圭太の肉の味。
私は圭太を食べようとした?

ゾクリと全身が寒くなって慌てて自分のソファへと戻り、横になる。
丸まって、キツク目を閉じて頭の中を真っ白にする。

お願い、早く朝になって……。
そう祈る私を、圭太は薄目を開けて見ていたのだった。