学校付近にこれだけ自衛隊が集まってきているのなら、生徒たちにもなにか連絡が入っていてよさそうなものだ。
けれど、今の所なにも聞かされていない。


「う~ん。やっぱりなにもイベントなんてなさそうだよ」


スマホでイベント情報を調べていたのだろう、麻子が眉を下げて言った。
イベントでもない。
災害が起こったわけでもない。

じゃあどうして自衛隊がこんなに沢山?
私達がこうして話をしている間にも街のいたる場所に車が増えていく。
それはなにか物々しさを感じて、嫌な予感がしたのだった。