ギルドに登録する時に結構な金額が必要になるので、登録は強制ではないけれど、登録すると経営相談や融資を受けられたり、開業する時に支援して貰うことが出来る。
 しかも世界中の国に支部があるので、ある国にしか無い商品が欲しい場合、その国の支部を通して用品を融通して貰えるのはすごく大きいと思う。

 私は商業ギルドに行く途中でお昼を済ませることにする。

「おじさん、こんにちは! アックスサンド一つくださいな」

「おう、アンちゃん休憩かい? ちょっと待ってな!」

 私は露天で売られている、アックスビークの肉と野菜をパンに挟んだ食べ物を注文した。
 ちなみにアックスビークとは鳥型の魔物の肉で、あっさりとした味で栄養価が高い。

「ほいよー。多めに挟んどいたぞ!」

「わぁ! すごく美味しそう! ありがとうね!」

 私はおじさんからサンド受け取ってお金を払うと、商業ギルでへ向かうべく歩き出した。
 私のお店から商業ギルドへは少し遠いので、食堂に入ってご飯を食べられる時間がなく、歩きながら食べられるサンドにしたのだ。

(美味しい〜〜! 臭みやクセがなくて柔らかい! 肉がジューシー!)