麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…!

赤い巣、リバース!/その14
祥子


凄いことになってきたな

私は静美と顔を合わせ、この状況の深刻度を確認し合った

はっきり言って、かなりヤバイ…

結論はこうなるよ

だが、合田さんはこうなることを承知の上でなんだろうし‥

となれば、”この後”をどう仕切る気だ…

...


驚いた!

議案の提案理由、賛否意見を聴取することなく、いきなり賛否かよ!

そんで結果がまた驚きだ…

賛成は議案提出者でもあり、議長でもあり、南玉のトップでもある合田と、何と麻衣とタイマンを演じた横田の二人だった

さらに、棄権、賛成反対態度の保留が一人か…

確か狂犬取り巻きのイケイケで、本田だったか

うーん、何と言う構図だ

どう読み込めばいいのか…

...


「…みんな、率直な意思表明ありがとうな。じゃあ、ここで本議案提出の経緯を説明しよう」

おお、狂犬は思いのほか冷静だ

どこが狂犬かってとこだが…

...


「…本郷が南玉復帰を願い出たのは、西咲にヤツが乗り込んで来た日だよ。私にケジメをつけに来た時だったんだ。本郷はもとより、私の学校に出向けば最後、骨を折られることは覚悟の上だったはずだ。いや、正確には私を廃倉庫に監禁して足を折った瞬間からだ。逆に言えば、最初からそれだけの覚悟をもった上での蛮行…、さっきの津波の表現なら凶行ということになる。ヤツは西咲側6人の前で、その蛮行を謝罪して土下座した。ただし、反省はしていないとはっきり言い切っていた」

「なんて野郎だ!津波さん、アンタたちのリーダーはそんなケダモノのような所業に及んで、見てくれだけの土下座をしても反省の弁は口にできないのよ!信じられないわ!」

「そうよ!あんな女、南玉に戻ったら、またやりたい放題やらかすわ!ドッグスはその先遣を担ってるんじゃないの?」

「どうなの、津波さん!」

来たわ…

このバッシング、まるで津波のようだわ