麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…!

赤い巣、リバース!/その11
祥子



「しっかりしろ、静美…」

「祥子さん、すいません…。私…」

「ああ、いいって。ここに座って楽にしてろ。あとは私がやる」

「すいません…」

私は静美の体を抱き起してから、再び議長側に顔を向けた

「合田さん、あんまり新村をいじめんでくださいよ。私が受けますから、全部…」

「津波…、鷹美とあっこに代わって礼を言うよ。武士の情け、ありがとうな」

参った…

この狂犬娘、すべてお見通しか…

静美を同行させるのは告げていなかったのに、即興でこう持ってくるとは…

大した器だよ、この女…


...


「合田さん、あなたにそう言われたら、私の口からも一言だ。麻衣の凶行を止められなかった私たちを許して欲しい。その上で、ここにいるみんなにも許されるんなら、ドッグスごと引き取ってください」

私は正座して、頭を下げた

「まあ、津波、もういいって。頭は上げてくれ。で、あんた達二人の前で決を採るからその眼で正視して欲しい。いづみ、決とりに行くが、お前はいいか?」

「ああ、いい」

「よし。みんな、もう何も言うことはないし、今決断できない者は棄権でいいよ。じゃあ、議長権限でケツをとるぞ。北田を除く、津波とレッドドッグスメンバーの復帰を認める者は挙手してくれ」

「賛成!」

「私も!」

なんだよ、全員賛成ってか…

麻衣、なんか、すごい展開になったよ…