麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…!

ネオフレーム/その11
多美代



「えっ?でもよう、かえって収拾がつかなくなるんじゃないかな。私がどっちつかずのニュアンスでそんな話ししたら…。たぶん、情に流されてるって非難されると思うよ」

しかし、おけいは極めて理詰めで答えたよ

でも、テンションは微妙に高まっていたわ

ここんとこが、コイツならではだよ!

...


「それでもいいって。多美、本郷が南玉に戻ったら、それこそ毎日がピリピりムードで、まあ、何かにつけていがみ合ったりケンカばっかで、険悪な関係の状態がずっと続くんだし。要は正面からガッツリ組み合うことは避けられないって」

うん、言ってることはごもっともだって、おけい…

「…多美が発言した後の反応を受けて、私も心の丈をみんなにぶち明けるよ。私は麻衣と大げさではなく、命がけの死闘を遂げた当事者だよ。もう一人、荒子総長は麻衣に金属バットで骨折させられ、後日、反対に麻衣の指を骨折させた。…直接、麻衣と修羅場を演じた私たちが、なぜその本郷を戻すことに拒絶しないのか…。その思いをみんなにぶつけてさ…、その上でメンバー全員が、南玉全体の結論を導き出せばいい」

うわー、またも出たわ!

おけいのポジティブ・バズーカ砲が爆発だ…


...


「あの、おけい…。お前、今更ながらだが、なんでそんなすごい考えをいつも思いつくんだ?…私はお前と出会って数か月なのに、こうやって何度も驚かさせたって。今日のは、特にバズーカ砲級のインパクトだった…」

「アハハハ…。大げさだな…」

アホ、おおげさじゃねーって!

お前はスゴイ!