ネオフレーム/その6
ケイコ
あの夜…
相和会本部で相馬さんと二人で会った時だよ
その場で相馬さんは”1年後”と言ってた…
あの人は自分の寿命をそこに想定して、麻衣と私を交えたある種の二人三脚を、残された生ある間のライフワークに充てるようなニュアンスで話してくれた
更にその”1年後”の情景が、おぼろげながらもイメージできると…
これと、相馬豹一が亡くなれば私達の周辺も決して無間系ではいられないと言った、今の黒原さんの言葉…
明らかに、二人の頭に去来するモノには共通軸が存在するんじゃないかな
私はそんなにとこに囚われたよ
...
黒原さんは、私の顔を覗き込むような姿勢になって話を続けた
「横田さん、あなたと本郷麻衣がこれからも互いに一歩も譲らず対峙していった先には、大きな”ストック”がこの都県境にもたらせられる。この際、荒子とあなたの二人には、はっきり言っておくわ。…もし、やくざもんの世界での”現状”が大きく崩れないまま、”しかるべき時期”に相馬さんが病死したとすると、この都県境には”ヤツら”の関与があからさまになってくると思う。…おそらくは愚連隊連中を表に立てて、これからアンタらが築くフレームを切り崩しにかかるだろうよ」
「黒原さん…、じゃあ、星流会ってことですね?」
荒子さんはここで身を乗り出し、テンションの高いトーンで黒原さんに聞き返した
「ああ、まずはね。でも”その時”となったら、狙いは相和会を侵攻することにリンクするから…。星流会の”後ろ”も動いてくる公算が強いわな。要するに、”今度”となればだよ、いよいよ関東の広域○力団組織が乗り出すだろうってこと」
さすがの荒子さんも、黒原さんのストレートな話しっぷりに目を白黒させていたよ…
ケイコ
あの夜…
相和会本部で相馬さんと二人で会った時だよ
その場で相馬さんは”1年後”と言ってた…
あの人は自分の寿命をそこに想定して、麻衣と私を交えたある種の二人三脚を、残された生ある間のライフワークに充てるようなニュアンスで話してくれた
更にその”1年後”の情景が、おぼろげながらもイメージできると…
これと、相馬豹一が亡くなれば私達の周辺も決して無間系ではいられないと言った、今の黒原さんの言葉…
明らかに、二人の頭に去来するモノには共通軸が存在するんじゃないかな
私はそんなにとこに囚われたよ
...
黒原さんは、私の顔を覗き込むような姿勢になって話を続けた
「横田さん、あなたと本郷麻衣がこれからも互いに一歩も譲らず対峙していった先には、大きな”ストック”がこの都県境にもたらせられる。この際、荒子とあなたの二人には、はっきり言っておくわ。…もし、やくざもんの世界での”現状”が大きく崩れないまま、”しかるべき時期”に相馬さんが病死したとすると、この都県境には”ヤツら”の関与があからさまになってくると思う。…おそらくは愚連隊連中を表に立てて、これからアンタらが築くフレームを切り崩しにかかるだろうよ」
「黒原さん…、じゃあ、星流会ってことですね?」
荒子さんはここで身を乗り出し、テンションの高いトーンで黒原さんに聞き返した
「ああ、まずはね。でも”その時”となったら、狙いは相和会を侵攻することにリンクするから…。星流会の”後ろ”も動いてくる公算が強いわな。要するに、”今度”となればだよ、いよいよ関東の広域○力団組織が乗り出すだろうってこと」
さすがの荒子さんも、黒原さんのストレートな話しっぷりに目を白黒させていたよ…



