ソファとベッドの同室寝で、夜のドキドキ護衛も続けているルーカスである。


翌朝、第二王子の個人的な執務室にアイザックを呼び出した。


ルーカスは執務椅子に座り、執務机の前に立ったレイラの護衛騎士アイザックを睨みつける。



「これはどういうことだ、アイザック」


ルーカスはレイラから預かった青い封筒の手紙をアイザックに手渡した。


アイザックは薄茶色の短い髪を爽やかにゆらして、誰にでもきちんと伝わる正しいキョトン顔を披露した。ルーカスもレイラも、意思疎通術の達人、コミュ強アイザックに学ぶべきところが多い。


アイザックは手紙を見て、クスクス笑った。


「奇妙にエグみがありますね!」

「笑い事ではない。レイラがこんなものをもらっていると報告がなかったぞ」

「必要ないかと思っていました」

「どういうことだ?」


アイザックはまたわかりやすいキョトン顔で、肩を竦めた。


「殿下は当然ながら手紙の主をご存知かと思ってたので、可愛い交流かなとわざと見逃しておりました」

「この文面でどこが可愛いんだ?!」