レイラが目覚めると、ベッドの傍らにはベルとアイザックが座っていた。


「お姉様!お目覚めになったわ!ご気分はどう?」

(ここは、お部屋?パーティはどうなってしまったのかしら)

「レイラ様、よくお眠りでしたよ3日ほど」

(3日?!)


レイラが自分がそんなに長い間寝ていたのかと不思議だった。実感がない。だが、表情マッサージをしていない準備不足の寝起き顔は石像のように無が表現されており、時間経過を感じた。


医師から引き続き過労の診断を受け、まだしばらく寝ていることになったレイラの回りでベルとアイザックが楽しくお喋りしてくれる。


ベッドで横になったまま、レイラは二人の和やかな声を聞いていた。


(二人とも、パーティのことを何もおっしゃらないわ。


あんなに協力して頂いたのに、ウィリアム様にきちんとお返事できなかったのに、誰も責めない。


ルーカス様はどう思われたかしら。


やっぱり返事もできない私はルーカス様の隣に相応しくないと……)