「ルーカス様、こんな時ですけど、急ぎなんでレイラ様の周辺調査の結果を報告してもいいですか?」

「ああ」


ルーカスはため息をついて立ち上がり、ソファへと移動した。何が起ころうと、レイラの身の安全が最優先事項だ。


アイザックはルーカスの前にきちんと立ち直し、騎士としての仕事を報告する。


「レイラ様の周辺を細かく調べてますが、結果から言うと危険はありません」

「そうか」

「時間を繰り返してるらしいルーカス様が言う『危険』は何もないです。やっぱりルーカス様の妄想ですか?」

「違う」



ルーカスはアイザックを雇った時に、時間を繰り返していることを告げていた。


その了承の元の雇用契約ではあるのだが、アイザックはいまだに半信半疑だ。


(時間を繰り返しているなら、レイラ様に対してもう少し上手に立ち回れると思うんだけど。

あ、ポンコツですか、そうですか)


アイザックがまとめた危険なんて見当たりませんの報告書をもらい、ルーカスは頷いた。


また、同じだ。