翌日も玲蘭は昨晩のことで頭がいっぱいだった。
「雨宮、雨宮?」
先生から呼ばれているのに、玲蘭は気づかなかった。
「雨宮?」
3回目で気がついて、やっと顔を上げた。
「はい!」
「what’s up?」
英語の授業中だったことに気がついて、玲蘭は慌てて答えた。
「お、alright.」
「OK. Please read the next page.」
そんなに当てられる程、ぼーっとしていたのかと思うくらい、動揺する玲蘭。
玲蘭の背中を伊織はじっと見ていた。
次の休み時間、さくらが話しかけてきた。
「珍しいね。玲蘭が授業中にぼーっとするなんて。なんかあったの?」
「なんか......?なんか......、なんにもないよ。」
「ならいいけど、なんかあったら言ってよね。」
親友のはずのさくらにも言えない。
そんな玲蘭の変化。
一方で伊織も、心の中がざわついている。
遠い存在だった玲蘭がこんなにも近くにいることで、自分の気持ちがうまくコントロールできないのだ。
さりなもそんな伊織を見て、ますます疑心暗鬼になる。
洋一は、この状態が堪らなく歯痒い。
「い、伊織。あのさ。今日、ヒマ?」
「いや。ごめん。予定、あるから。」
さりなの誘いをまた冷たくあしらい、伊織は教室を出て行った。
洋一はそんな伊織を追いかける。
「伊織、伊織!!!」
「んだよ、聞こえてるよ。」
「じゃあ立ち止まるか反応しろよ!おまえ、さりなのこと、どうする気なんだよ。」
「どうするって?」
「バンドのためにさりなに中途半端に思い上がらせるんだったら、とっとと別れてくれ。さりなが可哀想だ。」
「うん、それでもいいかもな。もう、面倒くさくなっちゃった。俺。
別れたらボーカル辞めるとかいうなら、バンドもそこまでだったんだな、と思えばいいかな、くらいの気持ちになってきたよ。」
「さりなのこと、弄びやがって。」
「めんどくさいよ。正直。うんざりしてる。」
「んだとてめぇ!」
洋一は伊織に掴みかかった。
廊下で喧嘩が始まった。
「もうあいつのワガママに付き合わされるの、うんざりなんだよ!」
伊織は力いっぱい、洋一を吹っ飛ばす。
見ていたみんなは逃げるか、先生を呼ぶかで、対応が分かれた。
結局、高橋先生や、紺野先生が止めに入り、洋一は保健室へ送られた。
「雨宮、雨宮?」
先生から呼ばれているのに、玲蘭は気づかなかった。
「雨宮?」
3回目で気がついて、やっと顔を上げた。
「はい!」
「what’s up?」
英語の授業中だったことに気がついて、玲蘭は慌てて答えた。
「お、alright.」
「OK. Please read the next page.」
そんなに当てられる程、ぼーっとしていたのかと思うくらい、動揺する玲蘭。
玲蘭の背中を伊織はじっと見ていた。
次の休み時間、さくらが話しかけてきた。
「珍しいね。玲蘭が授業中にぼーっとするなんて。なんかあったの?」
「なんか......?なんか......、なんにもないよ。」
「ならいいけど、なんかあったら言ってよね。」
親友のはずのさくらにも言えない。
そんな玲蘭の変化。
一方で伊織も、心の中がざわついている。
遠い存在だった玲蘭がこんなにも近くにいることで、自分の気持ちがうまくコントロールできないのだ。
さりなもそんな伊織を見て、ますます疑心暗鬼になる。
洋一は、この状態が堪らなく歯痒い。
「い、伊織。あのさ。今日、ヒマ?」
「いや。ごめん。予定、あるから。」
さりなの誘いをまた冷たくあしらい、伊織は教室を出て行った。
洋一はそんな伊織を追いかける。
「伊織、伊織!!!」
「んだよ、聞こえてるよ。」
「じゃあ立ち止まるか反応しろよ!おまえ、さりなのこと、どうする気なんだよ。」
「どうするって?」
「バンドのためにさりなに中途半端に思い上がらせるんだったら、とっとと別れてくれ。さりなが可哀想だ。」
「うん、それでもいいかもな。もう、面倒くさくなっちゃった。俺。
別れたらボーカル辞めるとかいうなら、バンドもそこまでだったんだな、と思えばいいかな、くらいの気持ちになってきたよ。」
「さりなのこと、弄びやがって。」
「めんどくさいよ。正直。うんざりしてる。」
「んだとてめぇ!」
洋一は伊織に掴みかかった。
廊下で喧嘩が始まった。
「もうあいつのワガママに付き合わされるの、うんざりなんだよ!」
伊織は力いっぱい、洋一を吹っ飛ばす。
見ていたみんなは逃げるか、先生を呼ぶかで、対応が分かれた。
結局、高橋先生や、紺野先生が止めに入り、洋一は保健室へ送られた。
