教室に戻ると、やはり空気は冷たいままだった。
山野を心配そうに見るクラスメイト。
来ていなかった人は全員揃っていた。
僕らが戻ってきたことでみんなの視線が集まる。
「片桐っ」
よしきが席を立ち上がる。
「…大本は?」
片桐がゆっくり首を横に振った。
息を呑むクラスメイト。
「校長室には近づかないほうがいい」
僕の言葉にみんなが不安な目をする。
「…それから…大本の携帯で確認した。…時川が…死んだ」
片桐が細い声でそう言う。
「嘘…」
浜崎が乾いた声を上げる。
「なんで…優香が…」
越田がポロリと涙を落とす。
「…返信しなかったってこと?」
「おそらくね…」
「嘘だよ…そんな…だって、優香…昨日普通に電話で話したし、私に…返信するんだよって…そんな風に言ってたのに…」
深川が机に突っ伏して泣き始めた。
「…みんな、頼むから返信してくれ」
片桐が頭を下げる。
みんなが静かに同意の声を上げた。
そんな中、窓際で何かを鬱々と考えているのは、今回指名されている山野。
理科室で飛び降りる。
飛び降りる…
飛び降りるだ。
やっぱりそうか。
僕の実験は成功みたいだ。
再び上がりそうになる口角を手で隠した。

