「その機械はどうやって使うの?小型ってことは体に入れるってこと?」
山野が久遠さんに椅子ごと近づいた。
「…はい、体内に入れるってことは確かなんですが…すみません、詳しいことはわからないんです」
「んー食べ物に入ってたのかな」
体内…んー
あ
「注射じゃない?」
僕の言葉にみんながこっちを見る。
「注射?」
「ほらちょっと前にさ、学校で一斉に予防接種受けなかった?今流行ってるウイルスのワクチン、新しい奴ができたってことで全校一斉に打ったやつ」
「…そういやあったなそんなこと。親に許可とってめんどくさい書類みたいなの書いた奴だろ?」
柳谷がずずっと椅子を引く。
「俺も学校に呼ばれて渋々行ったわ」
東坡が思い出したように言った。
「そういえば僕らのクラスって他クラスより時間かからなかった?」
「…ああ、確かに…次の授業にかかってラッキーとか言ってたな」
柳谷がゆっくり頷く。
まさかあの時から…
「久遠愛菜はそれ受けてるの?」
山野が久遠さんを見る。
「あ、はい。転校する前に全員受けてるから受けてきなさいと言われて、私は行きつけの病院で打ってきました」
「てことは、それにも入ってたのかな」
「予防接種にしては痛かったし、腕もかなり腫れた記憶があります」
わーお。
「注射で入れられるくらい小型なの?」
「流石に機械自体を見たことはありませんが…細かい部品を体内に入れて、体の中で組み立てる…みたいな、なんかやばいこと言ってました」
やばいねそれ。

