いつの間にか柿田が前に立って仕切り出した。
チラリと梅原を見ると冷や汗を掻いている。
「もし、片桐くんの言った通りメッセージの内容が私たちが送っているものの中から選ばれてるんだとしたら、このゲームで死者を出さないようにする方法はあるわ。全員が同じ内容にすればいいの。絶対死なないような簡単な内容にね」
なるほど。
その解決策のようなものを聞いてクラスメイトから安堵の声が聞こえた。
でもねぇ…
「そんな簡単にはいかないと思う」
スパッと、そんなわずかな安堵を断ち切ったのは…
枕崎だった。
しんとするクラス。
「な、なんで?」
柿崎が下目に出る。
相手が枕崎じゃあ流石の一軍様も調子こけないよね。
「覚えてないか?メッセージに書いてあった無効内容ってやつ」
…無効内容。
百年後がダメだったやつか。
「…そういえばあった」
牧村がボソリと言った。
「私、一番最初にRINEが来た時『どこで』だったの。それで『宇宙で』って入れたんだけど送信ボタンが押せなくて…多分あれって無効だったってことなんだよね」
僕も同じ。
やっぱりそうか。
ということは…枕崎の言いたいことがわかった。
「おそらくこのクラスにあのメッセージを送り、野々村や中谷を殺害した主犯は存在している。そして俺らの返信内容をそいつが確認してるんだと思う。
『宇宙』が無効ってのは実際に行くことが不可能だから。このゲームを進行する上で面白みがないから。つまり俺らがみんな同じ内容にしたとしても、それではゲームとして成り立たなくなるからきっと無効にされる」
同意見ですー。
「このゲームは完全なる『いつどこで誰が何をした』とは違って、犯人の都合のいいように作り替えられているんだ」
…しんとする。
誰も何も言わない。
間違いないからだ。僕もそう思う。
犯人はここまで大掛かりなことを仕掛けるほどの人物だ。
ゲームがぬるくなるようなことをするわけがない。

