「ええぇ!!もう勘弁してよー!みんな庇いすぎじゃない?さっさとひかるくんが死ねばゲームは終わるってのに!めんどくさいなぁもう!メッセージ送るのも大変なんだよ!」
成川が駄々をこねるように地団駄を踏む。
「ひかるくんだけは絶対に『いつどこで誰が何をした』で殺したい…」
そう言って再び機械を操作しだす成川。
埒が明かねぇ。
こんなこと繰り返してたら終わるもんも終わらない。
「…いい加減に…いい加減にしてよクソ野郎!!」
そう泣き声混じりの割れるような叫びを上げたのは久遠さん。
ぎりっと歯を食いしばり、成川に向かって走る。
「久遠さん!」
そのまま成川に飛びかかった。渡辺の肉片に滑って揉み合って倒れる2人。
成川の髪の毛を掴んでがむしゃらに暴れる久遠さん。
「返してよ!!みんなを返して!兄さんを返してっ!」
「ちょっ…痛いっ!転校生のくせにっ…一丁前にクラスメイト面すんなよっ!」
東坡の時よりも成川が押されてる。
久遠さん…
「…転校生でも久遠愛菜は私達のクラスメイトだから!」
そう言ったのは山野だった。
そして久遠さんに加勢する。同じように成川に飛びかかる。
「返して…っ!枕崎も柳谷もっ…みんな返して!!」
「返してよぉ!!兄さんを…っ!私達の学校生活…返してよ馬鹿野郎!!」
「くそっ…女のくせに…っ」
久遠さんが起動装置を持った成川の腕に噛み付いた。山野がその手から起動装置を奪おうとする。
しかし成川も離さない。
「…山野…久遠……っ」
東坡がお腹を抑えて足を引き摺りながら2人に近づく。
これは僕も加勢したほうがいい感じかな。
あまりにすごい光景をただただ傍観している僕。
「凡人は引っ込んでろよっっ!!」
成川がドスの効いた怒鳴り声を上げる。
そして山野のお腹を思い切り蹴り飛ばした。
どれだけの力で蹴られたのか、山野は後ろに吹っ飛び東坡にぶつかり、そのまま2人で倒れる。
「テメェもだ!クソアマッ!」
噛みつかれた腕を振り飛ばす。久遠さんはガシャンと机に突っ込む。
想像よりはるかに強い成川…
頑なに機動装置から手を離そうとしない。
ぜぇぜぇと肩で息をしながら乱れた髪を再びかきあげる。
「クソクソクソッ!邪魔クサイッ!みんな死ね!!」
ピロン!
ーー
本日の内容。
実行してください。
『今
教室で
誰かが
死んだ』
ーー
!
「成川!」
成川は起動装置をしまい、教室を駆け出た。

