僕らは一旦自分達の教室に戻り、大して量はないけど荷物を持って柿田達のところへ向かう。
もうこのグループでは活動しない。1年3組として再び団結する時だ。
山野が枕崎の荷物を丁寧にまとめ、彼の机の上に綺麗に並べた。
「…みんな先に行っててくれるか?」
柳谷が唐突にそう言った。
「どうしたの?」
「少しね。ひかるだけ残ってくれ」
ん?なんだろ。
久遠さんが山野の手を握り、その後ろに続くように東坡と成川、花里が出て行った。
しんとする教室。
柳谷と2人。彼はいつも通り…よりかは少し真剣な顔をして僕を見ている。
また僕が犯人だとでも言い出すのか?それは勘弁してよ。
「どうしたの柳谷」
柳谷の正面に立った。
「…このゲーム、もうすぐ終わると思うか?」
?
何を言い出すかと思えば…
「終わるんじゃないかな。多分」
僕の返答に雑に頷く。
「…俺も、いつ枕崎みたいになるかわからない。だから、俺の考えを共有しておきたいと思ったんだ。確実に犯人じゃない、ひかるに」
…へぇ
「僕は確実に違うの?」
「ああ。確実に違う。仮にひかるが犯人だったら、こんな曖昧なルールのクソゲーじゃないだろうからな」
はは、なにそれ。
「…共有しておく前に、確認したいことがある」
ん。
「ひかる…。今からいくつかの質問をする。『はい』か『いいえ』で答えてくれ」
「うん」
「だから…返答はそのどちらかだけでいいから……今から少しの間だけは、絶対に嘘をつかずに、本音で答えてくれ」
……。
「…わかった」
嘘をつかずに本音。
「約束するよ」
柳谷はごくりと唾を飲み込む。
そして一歩、僕に近づいた。
緊張しているのか、瞳が小刻みに震えている。

