僕の腕に機械を通す綾人さん。
「もし体に異常が起きたらすぐに言って」
「わかりました」
いよいよだ。
もし…もしこれが成功すれば…ゲームは終わる。
もう…続ける必要がなくなる。
ごくりと、意味もなく喉を鳴らした。
「…ひかるくん」
?
綾人さんがチラリと何かを見てから僕の耳元に寄った。そして小声で呟く。
「はい?」
「…君は愛菜の大切な友達なんだってね」
「え?」
「よく君の名前を聞く」
「そうですか」
「…あの子は、君と出会えたことに心から感謝している。君のことを本当に大切にしている」
…?
小声のまま、綾人さんの喉に力が入る。
なんだ…?
「君が死んでしまったら…愛菜が悲しむ。愛菜を守れる人が…いなくなってしまう」
…僕に久遠さんを守ってくれってことか。
「僕は生きます。生きて久遠さ…愛菜さんを守ります」
僕の言葉にぐっと拳を握る綾人さん。
「…新田ひかるくん。頼む、このゲームを終わらせてくれ。犯人を捕まえてくれ。そしたら私がMo153を止め、データを全て抹消する。二度と使われることがないように」
綾人さん?
どうしてそんなに声が震えてるんだ?
何に…怯えてる?

