8時
きっかり
学校の予鈴のチャイムと同時
ピロン!ピロン!
ピロン!ピロン!
「わあ!」
「え、なに!?」
一斉に鳴り響く通知音。
ほぼ全員のスマホが鳴いた。
もちろん僕のもだ。
久遠さんはすでに電源を切っていたようで音は鳴らなかった。
「なになに?」
「一斉!?」
ざわつくクラスメイト。
「ああ!!」
携帯を開いた立花が叫んだ。
「昨日の『8』だ!」
その声を合図に所々で声が上がる。
「うっそ!」
「うわマジじゃん!」
「キモー!」
僕もスマホに目を落とし『8』と表示されたバナーをタップした。
ーー
本日の内容。
実行してください。
『放課後
体育館で
佐滝優が
バスケをした』
ーー
「なにこれ」
「え、みんな同じ内容?」
「佐滝!佐滝!」
どうやらみんな同じメッセージが来たみたいだ。
久遠さんもみんなの反応を見て首を傾げている。
…あ。
「動くね、ちゃんと」
「え?あ、ほんとですね」
スマホは昨日みたいに固まることはなかった。
「俺!?」
一番後ろの席で佐滝が立ち上がっていた。
「うぃーおめでとー」
よしきが佐滝の肩を組む。
「なんだよこれ、どうすりゃいいんだよ」
「書いてあることすればいいんじゃない?実行してくださいってあるし」
「だったら俺バスケ部だから絶対できるわ」
「マジ意味不明」
そんなことをやっている間に先生が入ってきた。
「おーいお前らいつまで騒いでる。さっさと携帯しまえよー」
「違うんだって先生ー!なんか意味わかんないメッセージが来てぇ」
花里誠が上目遣いをぶちかましながらスマホを見せる。
「なにどれだ?…あーなんだこれ?イタズラじゃないのか?ほっとけほっとけ」
「えー」
先生はどうでも良さそうに言った。
「ほらSHR始めるぞー。あれ?多田と瀬尾は休みか?」
あれ?本当だ。2人ともいない。
珍しいな。遅刻も欠席もあんまり聞かない2人なのに。
「ひかるさん」
後ろから久遠さんの声。
「ん?」
「多田さんって昨日の方ですか?」
「そう、美術部のぶつかった子。瀬尾は久遠さんの隣の席の子」
瀬尾和彦。いっつも本を読んでるメガネをかけたおとなしい子。久遠さんの隣になって昨日はえらく緊張していた。
緊張で熱でも出したのかな…

