いつどこで誰が何をした



そして迎える8時。

「さて、そろそろメッセージが来るかな」
パンと手を叩いて柳谷が切り替えた。

いつもより早く集まっていたのでメッセージが来るまでに余裕があった。
今日からは柿田のグループと僕のグループとそれぞれ一件ずつ来るはずだ。

クリアしてみせる。
僕の仲間は誰も死なせない。


ピロン!


待っていたかのように通知音が鳴った。



ーー


〈2グループ〉
本日の内容。
実行してください。

『今日
廊下で
久遠愛菜が
キスした』


ーー


久遠さん…
1グループ、柿田陣の内容は送られてこないのか。

彼女を見ると
「なっ…きっ…え」
顔を真っ赤にして口をぱくぱくしている。


指名されると怖いよねーわかる。でも
「難しい内容じゃなくて良かったよ。今日指定だから時間は十分あるけど…まあ早めに終わらせた方が安心だよね。どうする久遠さん。ちゃっちゃとやっちゃう?」

僕が淡々とそう言うと祐樹と柳谷が盛大な、それはもう盛大なため息をついた。
「ひーかーるー!」
祐樹が僕を睨む。
「お前…ほんっとそういうとこだぞ…」
柳谷が呆れて頭を抱える。

え、なんだよ。
教卓の前に集まっていたみんながじっとりと僕を見る。

「〜〜っ」
その中の久遠さんが真っ赤な顔をして僕を睨んだ。
「…ちょっと!お手洗いに!行ってきます!!」
そう叫んで珍しくドタドタと歩きながら教室を出ていく。ピシャン!と扉を閉めた。


…え?
「…なんで怒ってんの?」
僕が首を傾げると

「ひーかーるーー!!」
「100%ひかるのせい」
「今のはお前が悪い」
「あとで謝れよ」
「ひかるくん…女の子なんだから」
「ほんと期待裏切らないねー」
「もうちょっと…なんか、ね?」
「僕はひかるくんのそういうとこも好きだよ」
みんなが立て続けに言った。

何?どういうこと?
「キスすれば済む話でしょ?」
僕の回答にみんなが揃ってため息をついた。