僕たちは自分たちの教室から、誰もいない2クラス先の教室へ移動した。
これで三つ目。
野々村が死んだ僕らの元の教室から、空き教室。
そこでは立花が死んだから元の僕らの教室に戻って…
今度は秋沢辻原カップルの肉塊がひどいことになったので少し離れた1組の教室へ。
これじゃ全部の教室を使い尽くしちゃいそうだ。
まあでも明日になればスーツの大人があの肉塊を片付けてくれるだろう。
そんなことを考えながら僕は窓際一番前の席に座った。
クラスメイトの過半数が制服を脱いで体操着やジャージに変わっている。
柿田や失神していたクラスメイトに帰ったらと言ったが、まだ連絡が来るかもしれないからと真っ青な顔で残った。
みんなの嘔吐タイムと混乱タイムが終わり、体を洗いに行ったり着替えたりしているうちに、やっと落ち着いたのはもう昼を過ぎた頃だった。
「ねぇ…どういうことなの」
口を開いたのは柿田。
「なんで…一日に2つも来たの?」
知るかよそんなこと。
「わからないよ」
片桐が冷たく言った。
「犯人が」
そう口火を切ったのは僕。
みんなの視線が向く。
「犯人が秋沢と辻原の関係を知ってたからじゃない?」
秋沢と同じ内容で辻原が指名された。
この2人であることは決して偶然ではないだろう。
つまり、やはり犯人はクラスメイトの可能性が高いということ。
「あと『いつ』が『今』だったから?」
犯人はこのゲームを楽しんでいる。
「あまりにあっけなく今日のお題が終わっちゃったからつまらないと思って追加したのかもね。
犯人の頭がぶっ飛んでるのは知ってるでしょ。このゲームを面白くするためにご都合ルールを作るくらいだから、これもそのうちの一つだよ」
昨日の僕の煽りはあまり効果がなかったな。
「…そんなの…もうどうしようもないじゃない」
その通りだよ。最初からどうしようもない。
こんな理不尽を極めたクソゲーに巻き込まれた時点で僕らの命は保証されない。
運と犯人の気まぐれが全てを左右する。
「ルールは固定じゃないんだろうね。ゲームのレベルが上がりはじめてるんだ。1日に1人とは限らないし、『今』とかいう難易度の高い指定にもなる」

